天然物ケミカルバイオロジー:分子標的と活性制御 - 文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究(研究領域提案型)」(平成23~27年)

天然物ケミカルバイオロジー次々世代

京都大学農学研究科 D2
菊森将之

研究内容

プロテインキナーゼC(PKC)アイソザイムは、細胞の分化や増殖、アポトーシス等の情報伝達において重要な役割を果たしているため、がんやエイズ、アルツハイマー病などの難治性疾患の治療における標的酵素として注目されています。ホルボールエステルに代表される天然発がん促進物質は、PKCを強力に活性化することから,これらの疾患の治療薬としての可能性を有しています。しかしながら、その強力な発がん促進活性のために、薬剤としての利用は懸念されています。当研究室は、天然の発がん促進物質の骨格を利用して、その発がん促進活性のみを選択的に取り除いた新しい薬剤を創製することを試みております。近年、アメフラシ由来の発がん促進物質・debromoaplysiatoxin (DAT) の単純化アナログである1が、DATと同等の細胞増殖抑制能を有する一方で、発がん促進活性をほとんど示さないことを明らかにしました1,2)。今後は,1とDATをツール分子として用い、細胞増殖抑制活性ならびに発がん促進活性の発現機構を調べると同時に、1の細胞増殖抑制活性をさらに高めた誘導体を探索する予定です。

1) Kikumori, M. et al., J. Med. Chem. 2012, 55, 5614.
2) Irie, K. et al., Japanese patent application No 2012–092842, April 16, 2012.

研究者としてのひとことアピール

博士課程での研究を通じて、様々な視点や考え方を身につけていきたいです。また、どのような状況におかれても、目的を見失うことなく研究を続けていく自信があります。

将来の夢

現段階で設定できる目標としては、バイト先や研究室、友人、家族など、お世話になってきた方々に恩返しをすることです。就職後は、両親を連れて海外旅行に行きたいと思っています。まずは博士課程での研究に専念したいです。

 

 


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